芝はしっかり管理が出来ているとドンドン伸びる植物です。
私が育てている高麗芝は芝の中でも丈夫な品種で、元気に育ったあかつきには10数㎝くらいの背丈になることもあります。
夏、成長し過ぎた高麗芝。芝刈りをサボるとこんなにも成長します。
それなのに、もし、あなたの芝が思うように伸びていなかったりなんだか元気がないとすれば原因は次のようなものが考えられます。
❶土壌が悪いことが原因
❷水不足が原因
❸肥料不足が原因
❹季節的なものが原因
伸びない原因を突き止めて解消すれば基本的には芝はグングン成長します。
いま、あなたの芝の生育が悪いとしてもあまり心配する必要はありません。
まずは原因を突き止めて対策を打っていきましょう!
芝が育たない時はまずは土壌が悪くないか確認しましょう
芝生が思うように伸びない・育たない時まず考えられるのは土壌が悪いということです。
土壌が悪いと良い芝生は作れません。これは基本中の基本なので今のうちに良い土壌を作っておきましょう。
では『土壌が悪い』というのはどういうことなのでしょうか?
それは大きくわけて「水はけが悪い」と「地表が固い」があります。
『水はけが悪い』
たとえば次ような状態であれば、あなたの芝生の土壌は水はけが悪いでしょう。
水やりをした後や、たくさん雨が降った後に水たまりができる。もしくは、いつまでもグジュグジュしている。
そういう箇所があればそこは明らかに水はけが悪いところです。
芝生って水を吸収する力がめちゃくちゃ強いので、2,3日雨が降り続いたくらいでは水たまりができることはまずありません。それなのに水たまりができるとすればそこは水はけが悪いと考えて下さい。
そして、そういう水はけが悪いところでは芝は思うように育たちません。
対策としては、土壌改良をしましょう。
たとえば、小石がゴロゴロしていたり粘土質の土の上に芝を張っているとしたらその箇所だけ思い切って芝を剥がして小石などを取り除きましょう。小石や粘土質の土壌をそのまま放置していても改善される見込みはうすいのでそこだけ掘り起こすことを検討して下さい。また、水はけが悪い箇所があるとしたら同じく芝を剥がして床土を補充してみてはいかがでしょう?
なお、芝生の土壌には「砂壌土」という種類の土が最適です。
「砂壌土」は芝を張る時の土壌に最適な土と言われており、我が家も砂壌土の庭の上に床土を敷いてその上から芝を張った結果、とても順調に芝が育っています。
砂壌土・・・?
読み方は、「さじょうど」ですが・・・
「で、結局、どの土がおすすめなの?砂壌土ってどれなの?」と思われるでしょう。そんな人は、芝生グッズの専門店から発売されているコチラはいかがでしょう?
4つの土が絶妙にブレンドされているという文句のつけようがない商品です。床土としても目土としても使えるので、ありがたいですね。
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10kg×3袋セットなので、部分的に土壌改良をするにはちょうどイイ量です。
地表が固い
芝を張って3年もすれば地表が固くなってくる場所がでてきます。
芝生は一度張り付けると耕すことができずどうしても張りっ放しになってしまい、そうなると段々と地表は固くなってきます。加えて、芝の根が縦横無尽に張り巡らされると根詰まりを起こしてしまいます。つまり、地面の中が根っこだらけになってしまうわけです。そうなってしまうと芝の生育不良にも繋がってしまうのです。
対策としては「エアレーション」や「根切り」をしましょう。
『エアレーション』
芝を張り付けて2,3年くらい経ったら始めるべきもので、頻度としては年に1回くらいで良いでしょう。エアレーションの詳しい内容は別の記事を参考にして頂きたいのですが、エアレーション専用の機具を使って地面に穴をあけることによって土壌を入れ替えたり根切りをすると土壌改良ができます。
参考記事:
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『根切り』
根切りも芝を張って2,3年くらいしたら必ずやりましょう。エアレーションと同じく根っこなどで詰まった土壌に空気を通すための作業だと思ってください。専用のカッターをつかってザクッ!ザクッ!と根っこを切っていくのでかなり快感です。
参考記事:
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水はけの改善や固い土壌を柔らかくする。
これらの作業をすることによって土壌が改良されて芝がちゃんと育つこともあるのでぜひトライしてみて下さいね!
水不足が原因で育たない
水不足のため生育不良になってしまっていることだってあります。
なかでも水不足を起こしやすいのは夏場と、芝を張ったばかりの頃。水不足になってくると葉の先が丸まってきたり、葉全体が黄色っぽくなってくるのでそのような症状が現れたら水不足をまず疑ってください。
夏場の水不足
夏、芝生にとって水やりはとても大事なお手入れの一つです。これに失敗すると、枯れます。
夏場の水やりの頻度や量は諸説ありますが、私がおススメするのは「梅雨明けから9月末まではできるだけ毎日たっぷりとあげる」ことです。夏場は朝夕2回の水やりが必須!と言われることもありますが、私の経験上では一日一回でも特に問題ありません。というか、仕事の関係上で夕方の水やりはまずムリという人も多いでしょうし、朝だけの水やりでも全然OKです。
そのかわり、あげるときはたっぷりあげることを心がけましょう。どれくらい「たっぷり」かと言うと、私の場合はだいたい1㎡あたり5~6リットルくらいあげるようにしています。
水やりは「頻度」も大事ですが、それ以上に「量」に気をつければ一日一回の水やりでも枯れることはありません!
芝を張りたての時にも水不足はよく起こります
これはよくある失敗例です。私もこれで枯らせてしまったことがありますね。
芝を張ってもすぐにグングン育つということはありません。グングン育つ前にまずはしっかりと地面に根付かせることが第一なんですが、意外とここでつまづく人が多いので要注意です。つまり、ちゃんと根付くまでに水不足になってしまい枯れてしまう人が多いのです。
張った芝が根付くまでには少なくても3~4週間はかかりますが、その間はできるだけ毎日たっぷりと水やりをしなければなりません。それができていないがために「芝が伸びない」とか「ちゃんと育たない」と思ってしまいがちですが、それは水不足が原因なのだと思ってください。
芝を張って1か月たったのに茶色く枯れてきた!という人はまず水不足を疑いましょう!
参考記事:
芝生の育て方で初心者が最も気を付けるべきは「根付かせること」
生育不良の時は肥料不足も疑いましょう
芝生はとても『肥料食い』の植物なので、肥料が不足していればうまく育ちません。
肥料が足りていないために芝が伸びない・育たないという可能性もあるので、芝生専用の肥料をしっかりとあげることも大事です。ただ、芝が思うように育たないからと言ってすぐに肥料を上げるのだけは避けましょう。
「肥料をたっぷりあげたらグングン育つのではないか?」そのように思いたくなる気持ちはわかります。ただ、それは残念ながらNGです。肥料をあげ過ぎると芝自体が弱くなってしまい病気にかかりやすくなってしまうのです。あくまでも「決められた量だけをあげる」ということを厳守してください。
たとえば、私が愛用している「バロネス芝生の肥料」。
この肥料のあげ方というのは暖地型芝生の場合は3月に40g、5月に50g、7月に20gをあげる、と推奨されています(いずれも1㎡あたりの量です)。ゼッタイこの通りでないと芝生が枯れる!なんてことはありませんが、この通りにまくことがベスト!
しっかりと用法用量を守ってただしく使うことが何より大事なのです。
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参考記事:
季節的な要因で成長しない
一番心配しなくてもいいのがコレですね。
たとえば高麗芝は9月~10月頃までは成長しますがそれ以降はピタッと止まります。そして緑色だった芝が茶色くなりますが、3月下旬にもなればふたたび緑色が戻ってくるので何の心配もいりません。
対策といえるものは「春を待つ」くらいでしょうか。冬の間は水や肥料をあげる必要はありませんしお手入れはほとんど不要なのです。ジタバタせずに春を待ちましょう。
ただ、
4月になってもまっ茶色に枯れたまま!というときは要注意です。そんな人はコチラの記事を参考にして、今の自分の芝生の状態がヤバいのかどうなのか、確認してください。
参考記事:
4月の芝生の状態を『絶好調・ふつう・悪い』の3段階で評価してみた。