芝生は成長期と休眠期を繰り返し、それによって緑色になったり茶色になったりします。一年を通して緑色だと良いような気もしますが、それだと何だか季節感にとぼしいので冬はしっかり茶色く枯れる方が風情があるとも思いますね。なお、成長期の時はご覧の通り緑色に育って、庭がとてもきれいになります。
芝生の成長期はこんな感じになります
一方、芝生が休眠期に入るとだんだん茶色く枯れていってしまいます。
芝生の休眠期は茶色く枯れてしまいます
芝生の成長期とは?
芝生の成長期、つまり芝生が成長をする期間は地域や気温にもよりますがだいたい3月~9月です。3月になるとチラホラと新芽が見え始めますので、実際は見え始めるその少し前から成長期に入っていることになります。
よく見ると芝の新芽があります。これは3月中旬に撮った写真です。
15℃を超えると芝は目覚める
一つの目安としては、気温が15℃を超えるようになると休眠期から目覚めて成長期に入ると言われています。ちなみに、全国の都市でいつから気温が15℃を超えるのかを調べてみたところ・・・
【福岡市】
2018年では2月末頃から最高気温が15度を超える日が出てきますが、3月10日過ぎからコンスタントに最高気温が15度を超えるようになりました。
【広島市】
2018年では3月上旬頃から最高気温が15度を超える日が出てきましたが、3月24日頃からコンスタントに最高気温が15度を超えるようになりました。
【大阪市】
2018年では2月末から最高気温が15度を超える日がでてきましたが、3月20日過ぎからコンスタントに最高気温が15度を超えるようになりました。大阪の夏は異常に気温があがりますが、春の訪れはそこまで早いというわけではなさそうですね。
【名古屋市】
2018年では3月上旬から最高気温が15度を超える日が出てきましたが、こちらも3月20日過ぎからコンスタントに最高気温が15度を超えるようになりました。
【静岡市】
2018年では2月下旬頃から最高気温が15度を超える日が出てきていました。静岡県と言えば「晴れ」というイメージが強いのでさすがといったところです。そして、3月上旬からコンスタントに最高気温が15度を超えるようになっています。
【東京都】
2018年の東京は春の訪れが早かったのか、3月に入ると一気に気温が上昇していたようです。最高気温が15度を超える日が3月に入ると急に増えていました。ちなみに、2月で15度を超えたのは1回だけでした。
【福島県】
福島市あたりまで北上してくるとさすがにちょっと春の訪れは遅いようです。2018年は2月に最高気温が15度を超える日は一日もありませんでした。3月に入ってからも15度を超えたり超えなかったりとまさに三寒四温を繰り返し、3月25日頃からはようやくコンスタントに最高気温が15度を超えるようになったようです。
上記の気温を参考にして頂いて、お住いの地域ではいつ頃から芝生が成長期に入るのか?を想像してみるのも楽しいと思います。
芝生の休眠期とは?
逆に気温が10℃を下回るようになると芝生は休眠期に入ります。かなり肌寒くなってから休眠期に入ることになります。
とは言っても、休眠期に入るまで芝生が成長を続けるというわけではありません。たとえば、2024年度はとても暑い年で11月になっても20℃を超える日がザラにあり10℃を下回るのは11月後半になってからだったので11月中旬まで芝生の成長期が続いてずっと芝が伸び続けるのか?!というとそんなことはありません。2024年のようにいつまでも気温が高く暑い年だったとしても10月に入ると芝生が急に成長をストップしてしまい、10月末頃に芝が伸びることはほとんどありません。芝生が成長するのは9月末~10月上旬くらいまでと考えてOKです。
9月までは芝刈りで忙しかったと思いますが、その忙しさから解放されてホッとするような何だか寂しくなるような・・・芝生愛好家からすればそんな複雑な気持ちになるのが10月なのです。
芝生の成長サイクル
ただ、芝生が成長をやめたからといってすぐに茶色く枯れるわけでもありません。また、10月といってもまだまだ暑い日が多いので、成長が止まった=休眠期に入ったというわけでもないのです。実際に休眠期に入るのは気温が10℃を下回るようになってからなので、10月は成長が止まる時期だと思ってください。
つまり、
3月~9月末:気温が15℃を超えるようになり芝生は「成長期」に入って成長を続ける
10月~11月:芝生は「維持期」に入って成長は止まるが「休眠期」には入っていない
11月下旬~2月末:気温が10℃を下回り芝生は「休眠期」に入る。当然、成長はしない
3月~9月末:気温が15℃を超えるようになり芝生は「成長期」に入って成長を続ける
これを繰り返して、芝生の色も
緑色→茶色→緑色→茶色→・・・
を繰り返していくのです。
10月や11月の芝生の様子
では、10月や11月の芝生の様子をご紹介します。つまり、芝生が維持期に入っているタイミングの様子です。
10月初旬の芝生の様子。日当たりの加減にも影響されていますが、まだまだ緑色を維持しています。10月は成長が止まっても急に枯れることも成長を続けることもなく、いわば「維持期」に入る時期ですね。
これは11月初旬の芝生の様子です。全体的にはまだ緑色っぽさは残していますが、ところどころ黄色くなってきています。これがもっと進むと冒頭に紹介したようなまっ茶色の芝生になってしまうのです。11月初旬はまだ気温が10℃を下回ることはほとんどないので休眠期間に入っていないんですが、それでもこの時期はだんだんと色あせてきます。季節が着実に進んでいるのを実感する今日この頃ですね。
芝生の休眠期の手入れは?
なお、芝生の休眠期においては水やりや肥料やりをする必要はありません。休眠期に入っていて根っこが完全に眠っているので水をまいたところで肥料を散布したところで根っこは吸収してくれません。眠っている子どもにお菓子をあげても食べないのと同じ。
水やりも肥料やりも10月もしくは遅くても11月まででOK。それからはただひたら休眠期に入った芝生が茶色くなっていくのを日々眺めておきましょう。そして、2月や3月にサッチングや更新作業などをして翌年の芝生の準備をはじめ、本格的なお手入れは3月や4月になってから始めていきましょう!
参考記事: