本格的に緑に色づき始める5月にやるべき芝生のお手入れについてご紹介します。
5月でもポイントをおさえた手入れをしないと芝は枯れてしまいます。春は比較的穏やかな天候ではありますが、油断していると見事に落とし穴にはまって枯れてしまうことがあるので注意が必要!今日はそんな5月の芝の手入れについてポイントを絞ってご紹介したいと思います。
実は大事な水やり
5月は基本的に水やりをする必要はありません。よほど雨が少なく乾燥が続き、季節外れの暑い日が続けば1週間に1回くらい様子を見ながらの水やりでOKです。
ただ、場合によっては水やりをしないと枯れることもあり、水やりも実は気をつけるべきポイントです。
たとえば、壁際の芝生。
壁際って日当たりが良好だとかなり熱くなり、芝生にとっては過酷な環境です。近年では5月でも30℃を超えることがありますので、そうなると壁際の芝生にとっては真夏に近い状況になってしまいます。そんなとき、元気な芝生であれば水やりをしなくても簡単に枯れることはありませんが、たとえば植え付けたばかりの芝生だとまだまだ生命力が弱いので、水やりをしないと一気に枯れてしまうことだってあります。
壁際に植え付けた芝生が枯れた
参考記事:
繰り返しになりますが、順調に育っている芝生や環境的に問題のない場合、5月はそんなに芝生に水やりをする必要はありません。適度に雨も降りますしそこまで暑い日が続くわけでもありませんし、そもそも芝生自体がたくさんの水を必要としている時期でもありません。ただ、壁際の芝生や植え付けたばかりの芝生や弱っている芝生、そしてその時の天候によっては水やりをしないと枯れてしまうがあるので注意しましょう。
ということで、
壁際の芝生や植え付けたばかりの芝生への「水やり」を怠らないようにしましょう。これが見落としがちなポイントの1つ目です。
殺菌剤の活用を!
2つ目の見落としがちなポイント。
5月末頃から殺菌剤を使うこと!これはぜひ覚えておいてください。
私の経験上、芝生が枯れる原因で非常に多いのが水不足と病気です。特に病気にやられると一瞬にして被害が広まりますし、被害に気付いたときには手遅れになっていることが非常に多い。なので、芝生が病気にならないよう万全を尽くすのは非常に大事です。
病気でやられた芝生
こんな状態になるのも一瞬です
殺菌剤を使うタイミング
芝生の殺菌剤を使うタイミングは、梅雨入りする前の5月末頃がベストだと思います。梅雨入りする時期は地域によって異なりますが、雨が多くなり始めてなおかつ気温が高い日が続くようになる前に使うのがベスト。このタイミングは見誤らないように気をつけてください。
たとえば、私が住んでいる関西地方であれば5月下旬頃からムシムシする日が増えてくるので5月末には殺菌剤を使います。関西地方の梅雨入りはだいたい6月上旬ですが、その前から殺菌剤を使うということですね。九州地方であればもう少し早めても良いかもしれませんし、北関東であればもう少し遅めでも良いかもしれません。お住いの地域の天候次第で上手に調整して行きましょう。
なお、私は殺菌剤は梅雨入り前にも使いますが、本格的に梅雨入りした後にも使います。梅雨が明けても真夏に雨が多くてジメジメしているとそのタイミングでも使うのでわりと頻繁に散布しています。殺菌剤は年間に散布できる回数が決まっており、私はその上限の回数ギリギリまで使って何がなんでも病気の発生を抑えこみます。どんなに殺菌剤を使っても芝生の地中の病原菌をゼロにすることは不可能なので、常に病原菌は潜んでいると思い病気の発症予防として殺菌剤を使っていきましょう。
梅雨入りした後ではなく、梅雨入り前から使うのがポイント。これが見落としがちなポイントの2つ目です。
おすすめの殺菌剤
芝生の病気っていろんな種類があり殺菌剤を使い分けるのがベストですが、おすすめの殺菌剤は「グラステン水和剤」。
ラージパッチやさび病といった芝生でおこりやすい病気に対して効果テキメン!我が家では毎年必ず使っており、病気の発生を抑え込むのに大活躍です。
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また、カーブラリア葉枯病対策として使うのは「ラリー水和剤」。
「ラリー水和剤」は予防効果も高いのですが治療効果も高いので、病気発症後であってもすぐに使えば病気が広がるのを抑制することができるので、とても重宝します。
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これも我が家の必需品!
ラリー水和剤は年間5回まで使えるので、5月末に1回使ってそれからは天候を見ながら9月まで毎月使います。6L入りのジョウロに4gを溶解して1㎡あたり1L散布する。使い方はこれでOKです。
その他の手入れ
5月の芝の手入れですが、あとはシンプル。
芝刈りは1~2週間に1回。
施肥は、化成肥料等を規定量だけあげましょう。肥料は少な目でも問題ありません。
殺虫剤は虫による食害が認められれば散布してください。殺虫剤は予防効果はないと考え、虫の被害が出てから使うようにしましょう。
雑草対策の除草剤は個人的にはあまり使わない方が良いと思っているので、できるだけ手で取ることをおすすめします。手で取り切れないほどヒドイ時だけ除草剤を使うってのが無難ですね。
2024年5月末の我が家の芝生
以上が5月の芝の手入れです。
水不足で枯れることを防ぎ、そして殺菌剤を使って病気の発症を防ぐ。
この2つに注意することがきれいな芝生への第一歩!やがて来るジメジメの梅雨を乗り越えて夏にはきれいな芝生を作り上げましょう。