芝生のお手入れの一つに「サッチング」というのがあります。
芝刈りをした後に出てくる刈りカスや枯れた葉や根が芝生と土の間に溜まってきたものを「サッチ」といいますが、それを取り除くことをサッチングといいます。
参考記事:
芝刈り、水やり、肥料やり、雑草の除去をしない方はいないと思います。
でも「サッチングをしていない」という方、いらっしゃるのではないですか?
おそらくサッチングをしていない人って
「何となく難しそうだからやらない」
と思っているのではないでしょうか?!
でも、2,3年サッチングをやらないと、あなたの芝生にはこれくらい大量のサッチが溜まっているかもしれませんよ!?
え、うそ・・・ってくらい取れました
本日は、「サッチングは難しそう」というハードルをできるだけ下げられるよう写真を使って芝生のサッチの取り方についてご紹介していこうと思います。
また、「芝生のサッチがうまく取れない」という人は道具選びで失敗しているかもしれません。
サッチングにおススメのレーキもご紹介するのでぜひご参考にしてください。
サッチの取り方は2通りあります
サッチングの方法は大きく分けて2通りあります。
「レーキなどを使ってサッチをほじくり出す方法」
「サッチ分解剤を使う方法」
です。
私はサッチングの醍醐味はレーキを使ってほじくり出すことだと思います。
だから、冬のお手入れとして2月頃にレーキを使ってサッチを取っています。
「サッチ分解剤を使う」のもいいのですが、個人的にはあまり芝生にいろんなものを散布したくないんですよね。
肥料まいたり、除草剤まいたり、殺菌剤まいたり、サッチ分解剤まいたり・・
肥料は必ずまかなければなりません。しかし、できるだけ化学物質をまきたくないと思っている私はサッチ分解剤は使わずに断然レーキを使う派なのです。
ということで、本日は
「レーキを使ってサッチをほじくり出す方法」
をご紹介していきます。
まずはサッチングに向いている道具を選びましょう
サッチを取る前にまずは正しい道具選びから始めましょう。
これがイチバン大事!!
主に「レーキ」や「熊手」がありますが、私がおすすめするのは断然「レーキ」です。
レーキにもいろんな種類があります。
おすすめは、
▼軽くて
▼長くて
▼先端の爪の部分が細くて
▼柄が「しなる」材質でできている
レーキです。
参考記事:
レーキでも芝刈り機でも電動バリカンでも、選ぶものによって使い勝手や仕上がりが全然違うものになってくるので道具選びは慎重にしましょう
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私イチオシのレーキはこれ!最高に使いやすいです。
繰り返しますが、芝生のサッチが取れないって人、いると思います。
そんな人はひょっとして『熊手』みたいな道具でやっていませんか?
サッチをたくさん取りたいのなら、ダンゼン熊手よりレーキです!
レーキはどのように使うと良いか?
では、レーキの使い方をカンタンにご紹介します。
まずは芝生の上にレーキの爪の部分を置きますが、かる~く置くだけでOK。
芝生に食い込むようにザクっと置いてホジホジすると芝生が剥がれたりほふく茎がちぎれたりするので、やさしくふんわり置きましょう。
レーキの角度ですが、地面に平行に近づけたり直角に近づけたり(つまり横に寝かせたり縦にしたり)と微妙に調整しながらサッチを取って下さい。
なぜかというと、サッチングをする場所やレーキの角度によって芝生に引っかかったりするのであまり無理にホジホジすると芝生が剥がれるからです。
とにかくご自身でサッチングを体験してください
レーキの使い方は実際にやってみることがイチバン。
百聞は一見に如かず。
難しく考えすぎずに挑戦してみることが何よりも大事です。
力もそこまでいらないので女性でも簡単にできるので大丈夫です!
なお、一度に広い面積をホジホジするより少しずつやるのもポイント。
サッチは思った以上に取れます。
狭い面積でサッチングを繰り返してく方が最終的にたくさん取れるのです。
実際にサッチングをやってみました!
ではサッチングを始めましょう!
まずはこのような壁際から。
レーキの角度は縦にしたり横にしたり。
壁際はどうしても手入れが甘くなりがち。
2,3回ホジホジしただけでもさっそくこれだけのサッチが取れます。
サッチングをしたところは色が濃くなっています。
これは茶色く枯れたサッチが取り除かれたことと多少掘り起こされたことによって芝が立ったせいです。
横から見るとこんな感じです。
サッチングをする前の芝生 その❶
サッチングをした後の芝生 その❶
サッチングをする前の芝生 その❷
サッチングをした後の芝生 その❷
奥の方にはこんもりとサッチの山が・・・
芝生のサッチング、やりすぎには注意!
サッチが少なそうなところでもたくさん取れるのでびっくりすると思います。
ただ、たくさん取れるからといって調子にのってやり過ぎるとほふく茎をちぎってしまうことがあるので要注意です!
サッチだけでなくほふく茎まで取ってしまっては元も子もありません・・・
レーキを芝生の上に置いて引くときに芝に引っかかることがありますが、レーキの爪の部分がサッチに引っかかっているのかほふく茎に引っかかっているのかが分からないのがサッチングの難しいところですね。
サッチに引っかかっていれば力を入れるとたくさんサッチが取れて最高です。
逆に、ほふく茎に引っかかっていれば・・・
上の写真のように大事なほふく茎がちぎれてしまいます。
こればっかりは言葉で説明するのはむずかしいので実際にやってみて感覚をつかんでもらうしかありません。
少しくらいであればほふく茎がちぎれるのも仕方ないと思いましょう。
難しく考えすぎずに挑戦してみて下さい!
がんばればこれくらいのサッチを取ることができるんです。
18㎡(≒5.5坪)の芝生で1時間くらいサッチングをすればこんなにも取れました!
サッチングが終わったら目土入れをしましょう!
さて、取れたサッチをゴミ袋に入れておしまい!と言いたいところですが・・・
最後に目土入れをしておくとなお良いでしょう。
サッチングをした後ってほふく茎が飛び出してしまうことがあるからです。
サッチングのあとに飛び出したほふく茎。
サッチをたくさん取ろうとすればするほど力が入ってしまいほふく茎を引っ掛けてしまいます。
もとはと言えば地表を這うように潜んでいたほふく茎ですが、サッチングのせいでこうなってしまいました。
そこで、目土をかぶせて茎を保護してあげれば春になればしっかり芝が出てきて密度の濃い芝生を作ってくれることでしょう!
夏にサッチングをする時のポイント
では最後に夏にサッチングをするときのポイントをご紹介しておきます。
夏にサッチングをする時はまずは芝刈りをしましょう。
そのあとにサッチングをすると芝刈り後に出た刈りカスも一緒に取ることができるからです。
なお、冬にサッチングをする時は事前に芝刈りをする必要はありません。
そのままいきなりレーキでホジホジし始めても大丈夫です。
また、夏にサッチングをした後は水やりをしましょう。
冬のサッチングのあとは水やりはしません。
もともと冬は水やりをする必要がないのでサッチング後でも必要がないんです。
夏のサッチングと冬のサッチング。
どちらが大事か?という話ではなく、とにかくサッチングをすることが大事。
サッチなんて溜まっていると百害あって一利なし!
年に2,3回はしっかり取り除きましょう。
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※番外編として、長梅雨のせいで芝生がいつもジットリ湿っていて元気がないのでサッチングをしてリフレッシュさせた!ときの話はこちらの記事に詳しく書いてあります。
参考記事:
芝生が広すぎてレーキじゃ無理!という方へ
また、他人がうらやむくらいに広い庭を保有していて、レーキなんかじゃとてもとても追いつかないぜ、って人もいるでしょう。
誰もが一度は憧れる芝生のある豪邸
そんなうらやましいくらいに豪邸に住んでおられる方は芝生のサッチを取る専用の道具「スイーパー」を使いましょう。
電池や電源が不要で、芝刈り機のように手押しで転がすだけで芝生に潜むサッチや芝生にある落ち葉を拾う便利アイテムです。
詳しくはコチラの記事にまとめてあるので、ご興味がある方はぜひご覧くださいね。
参考記事: