芝生に生えてくる雑草の中でも芝もどきの「スズメノカタビラ」は特に厄介です。
何が厄介かというと、スズメノカタビラは年中無休で生えてくることに加えてとにかく芝との見分けがつきにくいんです。
これはスズメノカタビラ
これは高麗芝
上の写真のように引っこ抜いて見比べると違いが分かりやすいのですが・・・スズメノカタビラが高麗芝の中に生えている状態を見ると見事に溶け込んでしまいます。たとえば
スズメノカタビラがどこに生えているか分かりますか?
わりと溶け込んでいますね。
さらに・・・
さて、スズメノカタビラはどこでしょう?
これは写真を撮った私自身でも探してしまうくらい見つけにくいです。
このように芝とスズメノカタビラは外見が似ているのでなかなか見つけにくいのです。芝がもっと緑色になった時に紛れ込んでいたらさらに見つけにくいことでしょう。これらが似ている理由というのは2つともイネ科の植物だからです。まぁ遠い親戚のようなもんでしょうか。
ちなみに、上記の問題の正解はこちらです。
高麗芝とスズメノカタビラの見分け方
では、高麗芝とスズメノカタビラという似た者同士はどうやって見分けるのでしょうか?
葉先がとがっているか、丸みを帯びているか
分かりやすい違いとしては「葉先の形状」です。高麗芝の葉先はとがっていますが、スズメノカタビラの葉先はややくぼんで丸みをおびています。
高麗芝の葉先はとがっています
高麗芝の葉先、やはり鋭くとがっています
スズメノカタビラの葉先はやや丸みを帯びています
スズメノカタビラ。葉先のみならず葉全体が丸みを帯びています
スズメノカタビラ、やはり葉全体が丸いですね
ちょっと分かりづらいかもしれませんが、葉先だけでなく葉全体もとがっていたり丸くなっていたりするところが大きな違いですね。
ほふく茎で横に広がっていくか、株立ちになっているか
高麗芝はご存知の通りほふく茎で横へ横へ広がっていきます。イメージで言うと芝一本一本が横一列に並んで生えます。対するスズメノカタビラはほふく茎がないので、数本が一か所から株立ちになっています。
高麗芝は一本一本が横一列で立っています
スズメノカタビラは数本の葉(茎)が一か所から株立ちになっています。
スズメノカタビラ。ほふく茎ではなく株立ちになっています。
このように葉と根で大きな違いがあるのが特徴ですね。
※ただし、寒地型芝はほふく茎はなく株立ちになっています。
では、スズメノカタビラを駆除するには、どんな殺虫剤を使えばよいのでしょう?
スズメノカタビラを駆除する除草剤
スズメノカタビラを駆除したい人は芝生に使える除草剤の「シバゲン」をおすすめします。
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スズメノカタビラ、メヒシバなどのイネ科雑草や多年生広葉雑草にも効果があります。葉茎処理や土壌処理の両方の効果があるのでこちらも一石二鳥のすぐれもの!また、20g入りで3000円と聞くとすごく高価に思うかもしれませんが、シバゲンはごくごく少量で効果を発揮するので実はコスパがめちゃくちゃいいんです。芝生の広さにもよりますが、1袋で1年以上は楽勝で使えるのでとてもおすすめです。即効性はありませんが効果が長続きしますし、さらには新たな雑草が生えてくるのを防ぐ効果にも優れているので、年間で2回~3回まけば雑草知らずのきれいな芝生を作ることができるのでとてもおすすめできます。ただし、寒地型芝生では薬害が生じるので使用禁止です。
除草剤以外の草取りグッズ
除草剤以外でスズメノカタビラ対策をしたい人には草取りグッズを使って手作業で引っこ抜くのが良いでしょう。芝生に生えてくる雑草は当然ながらスズメノカタビラだけではなくいろんな種類の雑草が生えてきます。この雑草にはこの除草剤を・・・!といちいち考えるのが面倒くさいという人であればなおさら草取りグッズを選ぶ方が楽だと思います。なお、草取りグッズを選ぶコツとしてはやっぱり「使いやすさ」と「コスパ」ですね!使用しても疲れにくくて値段が安ければ最高ですね。
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では除草剤と除草グッズ、使うとすればどちらが良いのでしょうか?
個人的な意見としては「雑草は基本的には除草剤を使わずに対処する方が良いけど、スズメノカタビラに限っては除草剤を使う方が良い」と思っています。なぜかというと、スズメノカタビラは小さいうちでもしっかりと根が張っているのでムリヤリ引き抜くと下の写真のように地面に穴が空いてしまうことがあるのです。
右側が引き抜いたあと。ポッカリと茶色い穴が空いてしまいました
一つ二つならまだしも、こんな穴がそこら中にあると見栄えが悪くなります。そうならないよう、スズメノカタビラがたくさん生えているのであれば除草剤を使う方が良いと思っている今日この頃です。
スズメノカタビラは大きくなる前に除草しましょう!
また、スズメノカタビラはある程度の大きさに成長したあとでは手で引き抜こうとしてもカンタンには抜けません。もちろん発生してごく初期のころであれば問題ありません。ただ、少しでも成長してしまった状態で引き抜こうとしたらこんなことになりました。
根っこがまったく抜けず、葉だけをちぎり取ってしまいました・・
こうなると残った根っこからまた新しく生えてくることになるので意味がありません。除草剤もしくは草取りグッズで根こそぎやっつけることが何よりも大事なのです。また、スズメノカタビラを放置しておくとこんなことになってしまいます。
公園で見つけた巨大なスズメノカタビラ
こうなってしまっては手で引き抜くことは不可能です。ここまで来るともはやお化けですね・・・このようになる前に(まぁここまで放置することはないと思いますが)早めに対処しておきましょう!