芝生の手入れって3月頃から始めますが、すべては8月~9月に綺麗な芝生を作り上げるためです。
その間、芝刈りに精を出したり水やりを頑張ったり、いろんな肥料や目砂を試したり試行錯誤しながらその年の芝生の状態に適した手入れを楽しみます。同時に、枯れそうになったり病気や害虫にやられたりいろんなアクシデントもあります。
今年もいろいろありました・・・
「芝生の手入れ年間スケジュール」的なものもありますが、必ずしもそれが正解とは限りません。その年の天候や芝生の状態にも大きく左右されますからね。王道の手入れこそあれ、その時その時の芝生の状態に応じて臨機応変に対応していくというのが正解だと思います。ただ、完全な芝生の手入れマニュアルがないだけに、他所の家の芝生はどんな状態でどんな手入れをしているのか?って気になると思います。
そこで、
春から秋まで、
「我が家の芝生がどんな状態だったのか」
そして
「どんな手入れをしてきたのか」
を振り返っておきます。
私の手入れがベストだと思いませんので、私自身の日記だと思ってください。また、『春先はたいして綺麗な芝生じゃないのに夏になればこれくらいキレイになるんだ!』と思って安心していただければ幸いです(^^
2022年3月の芝生
3月は新たな命の芽吹きを感じられます。
さっそく見ていきましょう。
まずは芝生の状態からです。
3月の芝生の状態
99%茶色ですね。
冬の間に枯れた状態そのまんまで、緑の芝はほぼ見られません。
中央部分が黒っぽく芝が薄いのは、前の年に病気でだいぶやられてしまい、復活することなくそのまま昨シーズンを終えてしまったからです。去年の後遺症みたいなもんですね。
ちなみに、3月の日当たりは全然ダメ。一日を通して1時間も陽が当たることはありません。
ただ、そんな中でも芝はしっかりと新芽を出し始めます。
命の息吹!
この瞬間ってなんとも言えず嬉しいんですよね。
こんな感じで、3月は新たな命の芽吹きを見ることができるものの、芝生が緑色になってきた~と感じることはほとんどありません。
3月にやった手入れ
3月にできるだけやっておきたい手入れ、それは芝生の更新作業です。
具体的に言うと、芝生の低刈りです。
ご覧のように、芝刈り機の刈り高をいちばん低い10mmに設定して茶色く枯れている芝を刈り取ります。
参考記事:
芝生の低刈りをして不要な枯れた芝を刈り取ります。こうすることで、去年までの芝生をリセットして新しく芝生がスタートを切りやすいようにしてやります。シーズン中の芝刈りで刈り高10mmに設定すると軸刈りのリスクがめちゃくちゃ高いんですが、更新作業の時だけは軸刈りになるくらい低く刈っても全く問題ないのです。
次に、芝生の不陸修正をやりました。
凹んでいる芝生に、
目砂を入れて凹みを修正しました
不陸修正、何か所もやりました
芝生の不陸修正は春のうちに終えておきたい作業の一つ。芝生の凸凹を直して綺麗な芝生を目指しましょう。
参考記事:
2022年4月の芝生
4月は芝生に「緑色」を感じ始める月。
4月の芝生の成長具合を見ると何となく今年の芝の勢いが分かる・・・ような気がします。
4月の芝生の状態
3月と4月を比べると全然違いますね。一ヶ月違うだけですが、芝生の緑の割合が全然違います。また、4月上旬と4月下旬でも芝の葉の勢いが違うのもお分かりいただけるかと思います。
その一方で、昨年に病気で枯れてしまったところ(芝生中央部分)はまだまだ成長が悪いです。これを見ると、今年の芝生の手入れは「芝生中央部分」の成長がポイントになると感じます。
4月の手入れ
4月上旬に、化成肥料(液体タイプ)を散布しました。
今年は化成肥料はほとんど使わずポイントになる時だけ使おうという方針を4月に立てました。4月はこれから芽吹きが進む大切な季節ということで、化成肥料を使いました。
次に壁際の芝生の張り替えをしました。
我が家の芝生の中でも一番日当たりが悪い場所です。ちゃんと成長するか不安でしたが、1年目としてはまずまずの成長を見せてくれました。
参考記事:
しつこく残っているサッチを取り除いて目砂入れもしました。
秋・冬としっかりサッチングをしても春になればこの通り、手作業でも簡単にとれるくらいにサッチは潜んでいました。このサッチを取り除いた後に成長を促進させるために目砂をしっかり入れました。
今シーズン初の芝刈りもやりました!
4月は芝もそこまで成長していないので、たくさん刈れませんでした。ただ、刈り初めはやっぱり楽しかったです。
あと、今年は『アルムグリーン』を初めて導入してみました。
化成肥料をほとんど使わない代わりに、今年は漢方の「アルムグリーン」を使ってみました。新しい資材に挑戦するってやっぱり楽しいですよね♪
参考記事:
2022年5月の芝生
5月はさらに芝の成長が進む季節!
ここでしっかりと緑の芝を増やしておきたいところです。
同時に、害虫対策や病気対策など「防御系」の手入れもしていかなくてはならない季節でもあります。
5月の芝生の状態
5月初旬
5月中旬
5月下旬
写真を撮った時間帯や天候にも左右されますので、芝の色が濃かったり薄かったり。写真同士の比較が難しいです。それよりも中央部分の芝生の薄いところや全体的な芝の密度の方を見ていきたいと思っています。
5月中旬
5月下旬
5月の手入れ
5月中旬。病気予防のため、愛用の殺菌剤『グラステン水和剤』を散布しました。
去年は6月や9月に病気で枯れましたし、数年前はキノコにも悩まされました。それらを防ぐ為に5月中旬に散布したのです。今年は梅雨が早いという予報もありましたし、5月中旬頃にまとまった雨が降ったということもあり早めの病気予防をしておきました。
5月中旬には殺虫剤の『シバラックMC』を散布しました。
4月~5月は芝生の害虫も動き出す季節。綺麗な芝生を作るためには害虫予防もとても大事なんです。
害虫ってゼッタイ潜んでいると私は思っています。ただ、殺虫剤で害虫をゼロにするのは不可能だとも思っています。そんなこと目指したら薬品まみれの芝生になりますからね。できるだけ害虫の被害を抑え込むために殺虫剤を使う。それくらいの気持ちでいいんじゃないでしょうか。
5月下旬、成長促進剤『アルムグリーン』と有機肥料『スーパーグリーンフード』を散布しました。
アルムグリーンの2回目の散布は本当は1週間早くやりたかったのですが、先に殺虫剤を散布したかったので1週間遅れての散布となりました。
つまり、この時期に関しては
肥料 < 殺虫剤
という優先順位にしたわけです。
それくらい害虫や病気の被害を抑えるのって綺麗な芝生を作るためには大事だと思っているんですよね。
なお、
芝刈りは5月の一か月間を通して2回しかやっていませんし、水やりは殺菌剤・殺虫剤・肥料の散布の時だけです。芝が成長しまくりの伸びまくりだったらもう少し頻繁に芝刈りをしようと思っていましたが、そこまで伸びたわけでもなかったので芝刈りは2回のみでした。水やりは雨も降るのでそこまで必要ありません。
また、
もっと芝生を成長させたい!緑でいっぱいにしたい!と思って5月に安易に化成肥料をジャンジャン与えるのはキケンです。なぜなら、化成肥料には(モノにもよりますが)窒素がたくさん含まれています。窒素をたくさん与えると栄養過多になり、その状態で雨がたくさん降ってジメジメすると病気のリスクが一気に高まります。なので、5月に窒素がたくさん含まれている肥料をあげまくるのはおすすめできません。私もこの時期の施肥はグッと我慢して、梅雨が明けてから施肥をするようにしています。
2022年6月の芝生
6月はとにかく病気が怖い・・・。
6月に病気にかかって壊滅的な被害に遭ってしまうとせっかくの夏(=芝生がいちばん綺麗な時期)に芝生を十分に楽しめないので、6月はとにかく病気にかからないように気を付けます。また、必ず毎日芝生の様子を見ることで異変にすぐに気が付くようにすること。これがとっても大事ですね。
6月の芝生の状態
6月上旬
6月中旬
6月下旬
6月中旬
6月下旬
6月下旬の写真は全体的に黄色っぽく見えます。これは写真を撮った時の時間帯や日光の加減などもありますが、芝生が絶好調!というわけでもないんですよね。決して芝生の成長自体は悪くないんですが、フッカフカの芝生にはなれない。そんな状況です。ただ、6月も上旬~中旬~下旬と着実に成長していっているのは間違いありません。まぁ、梅雨時はとにかく病気にかからなければOKという気持ちです。夏は確実に芝は成長します。なので、それまで病気で悲惨なことにならないよう細心の注意を払う。そして、病気が見つかれば殺菌剤を早めに散布する。それが全てです。
6月の手入れ
6月初旬、芝の生育が遅れているところ(≒うすいところ)に目砂を入れて成長を促進させました。
ランナーも見え密度が低いところに
たっぷりと目砂を入れました!
本格的な夏になる前に成長させておきたいからと言って、梅雨入りする時期に肥料をたっぷり上げるのは病害の原因になるので避ける方が無難。成長させたいところには肥料やりではなく目砂入れをメインにすることをおススメします。
6月10日頃、梅雨入りする直前に殺菌剤の「グラステン水和剤」を散布しました。
5月にも一度散布していますが、本格的に梅雨入りして高温多湿な季節が来る前に病害予防のために散布しておきました。
芝刈りは6月中旬と下旬に2回だけ。
6月は日照時間が短くなるので、芝の葉を短くし過ぎると光合成があまりできません。なので、芝刈りの頻度は落として少し長めにキープしてみました。ただ、2022年の6月はカラ梅雨だったのかあまり雨が降らず、6月としては日照時間がたくさんありました。そのおかげなのか、わりと密な芝生となりました。うれしい反面、高温多湿な時期に密な芝生になるとそれはそれで病気のリスクも高まるので、結果的に5月~6月にしっかりめに殺菌剤を散布しておいてよかったです。おかげで大した病気にならずに6月を乗り越えることができました。このように芝生の調子とその時の天候を見ながら手入れを調整して行くのが芝生管理の醍醐味ですね!
2週間に1回、アルムグリーンを散布。月末にスーパーグリーンフードを散布しました。
アルムグリーンは毎月欠かさず2週間に1回の頻度で散布しています。そしてスーパーグリーンフードは毎月1回のペースで散布しています。いずれも今年のルーチンですね。継続は力なり、です。
そして、毎日芝生を見回りました!!
ぶっちゃけ、これが一番大事な手入れだと思います。毎日芝生の様子を少しでもいいので確認して、病気にかかっていないか害虫にやられていないかなどをパトロールします。この毎日の見回りが特に重要!特に、いつもより茶色くなっていないかどうかをしっかりと見てわずかな変化も見落とさないようにしましょう。
2022年7月の芝生
2022年は史上最速で梅雨明けした年でした。
ただ、梅雨明けして猛暑が1週間続いた後、7月上旬~中旬にかけて戻り梅雨のような天気に。7月前半はまさに高温多湿な気候となりました。
7月の芝生の状態
7月上旬
7月中旬
7月下旬
7月上旬
7月中旬
7月下旬
梅雨シーズンはとにかく病気にならないことを心がける、と言っておきながら、7月上旬の写真を見ると緑の芝の中に茶色っぽくなっている箇所があります。これ、病気になった証です・・・。今年は史上最速で梅雨明けしてその後の6月下旬~7月初旬にかけて強烈な猛暑が襲ってきました。しかし、その後には戻り梅雨のように雨が続いてしまうという天気になり、7月上旬~中旬はかなりの高温多湿状態になり、おそらくその時に病気が発生したのだと思います。6月上旬に殺菌剤を散布しましたが、7月初旬の猛暑の後に雨が続いた時にも殺菌剤を散布するべきだったかもしれません。そう考えると、殺菌剤の効果って思っているより続きしないということになりますね。来年からの反省材料にしたいと思います。7月下旬以降は本格的な夏になって病気だった個所がだんだんキレイになってきているのが分かりますね。やはり日航は大事・・・ですね。
7月の芝生の手入れ
7月上旬、下旬に化成肥料の『ハイポネックス』を散布しました。
2022年は化成肥料はできるだけ使わないという方針を立てています。ただ、ここぞという時だけは散布しようと思っており、7月初旬の猛暑が続いている時は成長に勢いをつけるために散布しました。が、上旬に散布した後は一転して梅雨みたいな天気が2週間ほど続き病気にかかってしまいました。結果論ですが、ハイポネックスはもう少し後で散布するべきだったのかもしれません。
7月上旬、殺菌剤を散布しました。
7月上旬~中旬にかけて雨が続いてかなり高温多湿な時期が2週間ほど続きました。そのときに病気にかかってしまったため、殺菌剤の「グラステン水和剤」を散布しました。今シーズン3回目の散布です。
芝刈りの頻度は1週間に1回です。
我が家の高麗芝、夏場は1週間に1回は芝刈りをしないとモッサモサのダサい芝生になってしまいます。なので、7月~9月にかけては毎週のように芝刈りをします。今年は刈り高15mmで設定してやや短めに刈ることにしています。
有機肥料の「スーパーグリーンフード」は月に1回の散布、漢方肥料の「アルムグリーン」は2週間に1回の定期散布です。
化成肥料は最小限にしている2022年度。今のところはある程度は普通に育っているので問題ないかと思います。欲を言えば、もう少し緑色が濃い方がいいと思いますし、もう少し密度が高い方が良いのですが、なかなか理想通りにはいきません。ただ、より成長させたいからと言ってすぐに化成肥料に頼るのは避けたいところ。化成肥料以外の選択肢を追求していきたいと思います。
2022年8月の芝生
8月に入り、暑い毎日が続いています。
猛暑はカンベンして欲しい・・・と言いたいところですが、芝生の手入れをするには夏らしい暑さは大事!今月も頑張っていきたいと思います。
8月の芝生の状態
8月上旬
8月中旬
8月上旬
8月中旬
8月中旬、サッチングを集中的にしたところが茶色くなってしまいました。軽めのサッチングでも白く枯れた芝の葉を立たせてしまう為、どうしても芝生が白色~茶色っぽくなってしまいます。中に潜んでいるサッチだけを上手に取り除くって難しいんですよね・・・
8月の芝生の手入れ
芝刈りは週に1回。
今年は刈り高を15mmで刈っています。これ以上短くすると軸刈りのリスクが一気に高まるので15mmが限界。
水やりは1~2日に1回。
できれば毎日水やりしたいのですが、雨が降ることもありますし時間がかかるという理由もあり、1週間に3~4回ペースです。別に毎日水やりしないと枯れるというわけでもありませんので、継続できるペースでやるというのが大事なのではないでしょうか。
8月上旬に液体肥料を散布。
今年は化成肥料の使用は最小限で。化成肥料、8月はこの1回だけしか使っていません。
肥料はスーパーグリーンフードとアルムグリーンを定期的に散布。
これは今年のルーチンですね。
8月上旬に殺虫剤「シバラックMC」を散布。
8月上旬、ミミズの糞塚がチラホラ出てきたので、シバラックMCを散布しました。以前、9月にもミミズの糞塚が大量発生したこともあるので、予定では9月にも散布をするつもり。
8月下旬に殺菌剤「ラリー水和剤」散布。
8月末から9月にかけて雨が続くという予報だったので、例年多発する「カーブラリア葉枯病」を予防するためにラリー水和剤を散布しました。病気・害虫を予防することもきれいな芝生を作るためにはとっても大事!
8月の芝生の手入れってそんなに難しく考える必要がないと思います。6月、7月の梅雨どきの病害を乗り越えられたのなら、一安心!あとは目いっぱい成長してもらうのみ!
私なりの8月の芝生管理のポイントですが、週1回の芝刈りと1日~2日に1回の水やりを続ける。これにつきます。芝刈りをサボって伸び放題になることを避け、水不足で枯れるリスクを避ける。もし天気が悪く長雨が続くようであれば病気にも気を付ける。急に枯れることがあれば害虫による被害を疑いスミチオンなどで対症療法をする。ここさえ外さなければ8月の芝生は順調に育ちますし、9月以降はきれいな芝生を作り上げることができるでしょう。
2022年9月の芝生
9月に入ると成長はゆっくりになります。
気を付けるべきは病気の再発としっかりと芝刈りをすることです。
9月の芝生の状態
9月上旬
9月中旬
9月下旬
9月上旬
9月中旬
9月下旬
9月中旬を過ぎると、我が家の芝生の日当たりは急激に悪くなり、2時間程度しか日が当たりません。なので、8月中に喰らったダメージを9月で挽回するというのが難しく、手入れ自体もわりと慎重にしなければなりません。
9月の芝生の手入れ
芝刈りは週に1回。
9月でも芝は伸びるので、密度を上げるためにも1週間に1回は芝刈りをします。
9月中旬に殺菌剤を散布。
夏に発症した病気が秋に再発しないよう、殺菌剤「グラステン水和剤」を予防投与しておきます。
アルムグリーンとスーパーグリーンフードの定期散布。
これは今シーズンのルーチンですね。
お手入れは以上です。
水やりはほぼやっていません。化成肥料は全く使っていませんし、スライシング、スパイキング、サッチングなどは一切やっていません。私の中では9月になるとアレコレ手入れをするよりも伸びた芝を刈るということと、病害虫などで悪化しないよう注意する。この2点でいいんじゃないかと思っています。仮に9月でも日当たりが良好でまだまだ成長させるぞ~!って思える庭だとすればアレコレ手入れをしてもいいかもしれません。が、我が家の芝生は9月は2時間程度しか日が当たらないので、もうジタバタせず芝生を楽しむ。それが我が家の方針です。
以上が2022年の我が家の芝生の成長記録でした。3月の芝生って枯れていてとても頼りなく、こんなんで今年もちゃんと芝生は育つのかと心配になります。ただ、日当たりが悪い芝生の割にはそこそこ育って良かったです。また、化成肥料はほとんど使っていませんが、それでもしっかり育つことも証明されましたね。
10月以降は最後のメンテナンスをしたあとに冬支度をして、それから3月の更新作業までは放置することになります。