きれいな芝生を作るためには「芝刈り」「水やり」「肥料やり」など、いろんな手入れが必要です。
プロの業者さんに芝張りをしてもらったとしても、放っておいてキレイな緑の絨毯になるほど芝生の管理は甘くはありません。
我が家の芝生です (ウソ)
「芝刈り」「水やり」「肥料やり」などは私の中では「攻撃系」の手入れだと位置づけていますが、芝生をキレイにするためには「防御系」の手入れも必須!芝張りをして3年以上経つとなおさらです。
で、本日は「防御系の手入れ」の中でも特に大事な殺菌剤の散布の方法についてご紹介します。殺菌剤の散布、つまり、芝生が病気にならないための手入れということですね。
本日の結論!
芝生が病気にかからないためにはどのように殺菌剤を散布するのが良いのか?結論から言いますと、
5月中の殺菌剤の散布がおすすめ!
ということです。
先に言っておきますが、出来るものならば殺菌剤を散布しなくても病気にならない芝生を作ることが理想です。ただ、なかなかそれが難しい・・・。だから殺菌剤を上手に使うことも大事な戦略の一つなんです。また、殺菌剤さえやれば芝生の病気を100%防げます!というわけではありません。芝生も人間と同じ生き物で、いつどこで病気にかかるか分かりません。病気の種類もたくさんあります。ただ、芝張りをして3年以上経ったら病気の予防は必須だと私は考えます。逆に言いますと、芝張りをして3年以上経った芝生はわりと簡単に病気になる、ということです。
だから、予防的に殺菌剤を散布することがきれいな芝生を作るためには必須なんです。
ということで、本日は
►なぜ5月中の散布がおすすめなのか?
►芝生上級者が考える散布のタイミング
►おすすめの殺菌剤は?
についてご紹介していきたいと思います。
6月は芝生が病気になりやすい
6月、梅雨シーズンに入って高温多湿の気候になると芝生の病気が発生しやすくなります。
我が家では2021年はカーブラリア葉枯病にかかり大きなダメージを喰らいましたが、やはり梅雨時に発生しました。また、お盆から9月にかけて秋雨前線が活発になり同じく雨がたくさん降った時も病気になりました。そして、そのまま秋を迎えて冬を迎える・・・という苦い経験があります。
手入れをしっかりしていても病気になる時はなってしまいます。
だからこそ、予防的に殺菌剤を散布することが大事なんです。
6月に入ってから殺菌剤を散布するという方法もありますが、おすすめは5月中の散布です。なぜなら、すでにあなたの芝生の中には病原菌が潜んでいる可能性があるから、です!
病原菌は死滅しない
現在、日本で販売されている殺菌剤では芝生の病原菌を完全に死滅させることはできないってご存知でしょうか?
菌を死滅させるほど強力な殺菌剤は効果が強すぎるため、日本では販売することができません。殺菌剤を散布して病気の拡大を防ぐことができたとしても、それは菌の活動性を抑え込んでいるだけなのです。
だから、
去年に病気にかかり殺菌剤を散布して病気を抑え込んだとしても、その芝生の中には同じ病原菌が潜んでいると考えてほぼ間違いないのです。
発生する前の予防投与を!
芝生の中に潜んでいる病原菌は温度が高くなり湿度が高くなるのを待っています。
いつから動き出してやろうか・・・
と虎視眈々と狙っているんです。
予防に勝る治療なし!
3月、4月に病原菌が悪さをしていないのは、まだ寒いから。病原菌が動き出すにはまだ気温が低いのです。つまり、気温が高くなり出すといつ病気を再発するか分かりません。5月に入り気温が上昇し雨の日が続いたりすると、いつ病原菌が働きだしても不思議ではない。
だからこそ、5月中の殺菌剤の散布が重要なんです。
病気ってかかる時は一瞬です。
当たり前ですが、気が付いたときは症状を発生しています。というか、症状が出てきたのを見て初めて病気になったことを自覚します。一度病気が発生すると広がっていくのも一瞬です。そうならないよう、早いうちに予防的に殺菌剤を散布して菌の活動を抑え込むことが大事になってきます。
梅雨時の病気発生、気を付けましょう。
芝生上級者はこう考える
芝生上級者(私のことではありません)は4月にはすでに「いつ殺菌剤を散布するか」考えています。
そのために
●昨年の芝生の状況を思い出す
●天気予報をこまめに見る
●毎日しっかり芝生を観察する
ということに気を使っています。
昨年病気になったタイミングは?
5月の天気は雨が多そうなのか?
今年の梅雨入りは早くないか?
春の芝生に病気の兆しはないか?
などなど、芝生の上級者はいろんなことを考えて春を過ごしているのです。昨年に病気にかかったのは何月頃だったのか。その時の気温は何度くらいだったか。病気になったことがある人はそういうことを考えてみるのもいいと思います。
春になって芝生が緑になってきて喜んでいるだけではありません。すでに6月の病気シーズンをどう乗り越えるか!?を考えています。それくらい梅雨時の病気を恐れていることの裏返しですね。
芝刈りをする前に殺菌剤の散布を
また、5月の殺菌剤の散布がおすすめな理由は他にもあります。
芝刈りを始めるのもだいたい4月か5月あたりだと思いますが、芝刈り機に地中の菌が付着した状態で芝刈りをしまくると病原菌を芝刈り機でバラまいていることにもなります。
つまり
病原菌が動き出す→芝刈りをする→芝刈り機に病原菌が付着→そのまま芝刈りをする→病原菌をバラまく
という構図ですね。
そうならないよう、5月に芝刈りをやり始めるその前後から殺菌剤を使い始めて病原菌の働きを抑えてしまいましょう。
おすすめの芝生用殺菌剤
私が去年から使っている芝生の病気を防ぐ殺菌剤は『グラステン水和剤』です。
高級な芝生用殺菌剤
もともとは芝生に生えてくるキノコに対して使っていて効果バツグンだったのですが、芝生の病気にも効果が高いということが分かりとても重宝している芝生用殺菌剤です。
1kg8000円以上なので、決して安い殺菌剤ではありません。ただ、キノコにも病気のも効果があるので私はとても気に入って使っています。コイツをしっかり使って今年はカーブラリア葉枯病やその他の病気、そしてキノコまでもしっかりと予防してきれいな芝生を作っていきたいと思います!
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効果バツグンの高級殺菌剤!
グラステン水和剤の使い方や使用した時の様子など、詳しくはコチラの記事をご覧ください。
参考記事:
芝生が6月に茶色くなるのは「カーブラリア葉枯病」という病気でした
今年の我が家の作戦は?
では最後に2022年の我が家の芝生の病気対策をご紹介します。
まずは去年9月の芝生をご覧ください。
2021年9月の芝生
2021年夏はカーブラリア葉枯病にやられてしまいました。中央部分が茶色く変色している(枯れている)のが分かるかと思います。
で、2022年4月の芝生がコチラ。
2022年4月の芝生
2つの写真を比べてみると、2021年9月に病気で枯れてしまったところは翌年2022年4月になっても成長が遅れていることがハッキリと分かります。
この芝生中央ゾーンが病気でやられてしまい後遺症を引きずっている、ということは明らかですね。
2021年9月にはこの芝生中央ゾーンにはグラステン水和剤を散布しています。しかし、記事の冒頭でもお伝えしたように病原菌は死滅しておらず、この芝生の中には同じ病原菌が潜んでいることでしょう。となると、また6月には同じカーブラリア葉枯病を発病する可能性が非常に高い!
今年は同じ轍は踏むまいと思い、早めに「グラステン水和剤」を散布して病気を防ごうと思います。ということで、2022年は5月下旬には「グラステン水和剤」を散布することに決めました。
殺菌剤をうまく使って防御もしつつ、まめに芝刈りをしたり肥料を適切に与えたりすることで今年は去年よりもきれいな芝生を作ろうと思う4月の下旬です。
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