私がマイホームを建てたのが2017年3月。それと同時に高麗芝を育ててきた我が家ですが・・・
2022年、TM9を張りました!
TM9、張り付け完了!
「TM9」とは芝の品種の一つで、手入れのしやすい人気かつやや高級な芝の種類です。日本が誇る世界最高峰の自動車メーカー「TOYOTA」が開発した品種で、ゆっくりと成長するため頻繁に芝刈りをしなくても良いという省力化タイプの芝の種類です。日本でいちばんポピュラーな「高麗芝」よりやや割高ですが、とても人気のある芝です。
参考記事:
TM9には以前から憧れていたものの、すでに高麗芝を張ってしまっていた我が家。「いつかはTM9を張りたいな~」くらいにしか思っていなかったのですが、2022年に庭の工事をするにあたって思い切って駐車場の一部を芝生化することにしました。で、せっかくなので「TM9」を業者さんに張り付けてもらう事にしたんです。
ということで、本日はTM9の手入れの方法や成長記録をご紹介していきたいと思います。
6月中旬、TM9を張りました
TM9の芝張りの時期ですが、最も適しているのは3月~5月です。春先が最も張り付けに適しているというのは高麗芝と同じ。TM9も高麗芝もできれば3月~5月に張り付けをしましょう。
と言いつつ我が家で6月中旬に芝張りをした理由は、依頼した業者さんの工期に従うと6月になったから、です。
張り付け直後のTM9。まだ目砂だらけ
6月って芝張りするには遅いのでは?と心配する人もいるでしょう。しかし、6月でも芝張りはできます。むしろ、梅雨で雨がたくさん降るので、芝張り後の水やりの手間が省けて楽できるというメリットすらあります!
参考記事:
そんなこんなで、我が家でTM9を張り付けたのは6月中旬でした。
芝張り後はとにかく水やり
TM9でも高麗芝でも、張り付けた後はとにかく水をあげまくります。
これはめっちゃくちゃ大事!
思っている以上にたくさんの水やりをしないと、芝がうまく土壌に根付かず枯れてしまうからです。
繰り返しますが、張り付け直後はたくさんの水が必要です。ここで手を抜いてしまうと最悪の場合せっかくの芝が枯れてしまいますので、気合いを入れて水やりをしてください。芝生生活を始める方に訪れる最初の難関と言っても良いでしょう。
TM9を根付かせた水やり
我が家のTM9を根付かせるための水やりのやり方をご紹介します。
張り付けして2週間は1㎡あたり8Lの水を毎日あげました!
ぶっちゃけ言うと、わりと大変でした。
これだけの水をあげるためには、だいたい30分くらいかかります。しかも、朝の出勤前に水やりをしていたため、その2週間の朝はバタバタでしたね。梅雨シーズンである6月中旬に芝張りをしたため、あわよくば毎日雨が降って水やりをする手間が省けるのでは!?と期待していました。が、2022年は史上最速で梅雨明けしてしまい、恵みの雨はほとんど当てにならず。ほぼ毎日毎朝、30分ほど水やりをする羽目になりました・・・。
だんだん水やりをするのが大変になってしまったため、「自動水やり装置」と称して水を出しっぱなしにして楽することにしました。
テキトー自動散水機
この水やりでは多少ムラができてしまいます。ただ、本格的な散水機を使うほど広くもありませんし、毎朝水やりをし続けるのもちょっと大変なのでコレでいいかと妥協してしまいました。
これで根付かず枯れてしまっては元も子もないのですが・・・
TM9の成長記録
TM9を張り付けて、1㎡あたり8Lの水やりを続けて2週間が経過。
TM9は無事に根付いたのでしょうか・・?
張り付け直後
TM9を張り付けてから1週間後
張り付け1週間後、別アングル
張り付け1週間後、横から見た芝の葉
張り付け1週間後、上から見た芝生
TM9張り付け12日後!
張り付け12日後のTM9、横アングル
そして、張り付けてから2週間後・・・
TM9張り付け後、2週間の様子
バッチリ根付きました!
同じく2週間後のTM9
しっかり高密度です!
ご覧のように、我が家のTM9、無事しっかりと根付きました。「根付かせる」「枯らせない」という最初の難関は無事にクリア!まずは一安心といったところですね。また、芝と芝のすき間もほとんど埋まり、地肌はほぼ見えません。横にもしっかりと成長できた証です。
このように写真で振り返ると、
張り付けて1週間でそこそこ緑色が目立つようになりました。ただ、まだ地肌が見えており、緑色(芝)の中にも白色(地肌)が目立つというのが張り付け1週間後のTM9です。ただ、そこから急激に成長していて張り付け12日後にはほとんど地肌は隠れて、張り付け2週間後には地肌はほぼ見えません。バッチリ根付きましたね。
根付いた要因は水やり
このようにまずは無事に根付いたTM9ですが、その要因はやはりたくさんの水やりです。
我が家のTM9では1㎡あたり8Lの水やりを2週間でしたが、これより少ない水やりでも根付くかもしれません。ただ、芝生が根付くまではたくさん水やりをするに越したことはないのです。芝生を根付かせるための水やりは、畑や花壇に水やりをするのと同じ感覚で水やりをすると失敗します。多過ぎるかな?くらいでちょうどいいと思っています。
TM9の成長速度はいかに?
さて。
人気の芝生の品種であるTM9、人気の秘密はやはり「成長スピードがゆっくりなので手入れがしやすい」からではないでしょうか。
TM9がゆっくり成長するというのはよく知られたことではありますが、気になるのは「本当にゆっくり育つのか?!」ということです。疑い深い私としては、いざ育ててみたら結局のところグングンどんどん育つやん・・・というオチが待っているのでは?!とも思っています。なので、実際どれくらいゆっくり育つのか、非常に興味がありました。
TM9の成長速度は遅かった
結論としては、
TM9の成長速度はホントに遅かった。
ゆっくり成長するので、芝刈りをする頻度が少なくて済む。これは楽ですね!
芝刈りがキライなわけではありませんが、手入れが楽なのってホント有り難いです。
張り付けて2週間後
張り付け1か月後
ご覧のように、TM9を張り付けて2週間後の葉の丈は2㎝以下でしたが、1か月後にようやく5㎝ほどに成長しました。
一般的に張りたての芝って元気いっぱいですし、6月~7月って芝はグングン成長します。そんな中、6月中旬に張り付けたTM9は張り付けてから1か月間、全く芝刈りをする必要がありませんでした。高麗芝も育てている私にとっては芝刈りの回数が少なくて済むのはめっちゃくちゃ助かりましたね!何しろ高麗芝は毎週1回は芝刈りをしていますから・・・。
TM9の手入れ、楽です。
とても嬉しい!
TM9の芝刈りの頻度は?
一般的によく言われているのは、夏場のTM9の芝刈りの頻度は2~3週間に1回です。
高麗芝だと1週間に1回、多い人だと1週間に2回は芝刈りをしていますが、ゆっくり成長するTM9だと毎週芝刈りをする必要はないと言われています。
TM9でも高麗芝でも張り付け1年目はまだ地中深くまで根を張っているわけではなく、決して強い芝生ではありません。なので、頻繁に芝刈りをして葉丈を短くするよりも、ある程度の長さ(私の場合では2㎝以上)をキープしてしっかりと光合成をさせて栄養を蓄えさせることの方が大事だと思っています。また、芝を刈ること自体が芝生にとってはストレスでもあるという理由から、張り付け1年目からガンガン刈りまくるのは良くないのではないでしょうか。入社一年目の新社会人をガンガン働かせまくったらブッ倒れてしまうのと同じ・・・かもしれませんね。
そういう意味でも、特に今年の葉丈は2㎝以上をキープしておきたいところ。芝刈りの頻度もそれに合わせていくのがベストだと思います。
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せっかく高級な芝生を買うのであれば通販で買うことをお勧めします。なぜなら、ホームセンターでは店頭の芝生をしっかり管理ができていないことが多いから!!日に当てず山積みにされている茶色く変色したホームセンターの芝生を見ると悲しくなってきます・・・。通販だと、芝生農家の方が出荷する直前に切り分けてくれるので、鮮度がバツグンの状態でお家に届くのがうれしいところ。なので、ホームセンターで買うより割高だとしても、私はいつも通販で芝生を買っています。
TM9の魅力は他にもある
TM9の魅力・メリットは「手入れが楽」だけじゃないんです。
濃い緑色をキープしやすい
TM9は高麗芝よりも深緑をしています。
まぁ、肥料のあげ方やその時の芝の調子によって変わってくるとも思いますが、高麗芝よりもTM9の方が濃い緑をしていると一般的に言われています。なぜならば、芝って芝刈りを繰り返すほどに肥料分は失われていき、その結果、葉の色が薄くなっていくからです。TM9は成長速度が遅いために芝刈りをする頻度が少なくて済み、肥料分があまり失われずきれいな緑をキープできる、というわけですね。
たとえば下の写真を見てください。
我が家では高麗芝ゾーンとTM9ゾーンがあって芝生の色を比較できるんですが、どちらが高麗芝でどちらがTM9か分かるでしょうか?
さて、どちらが濃い緑をしていますか?
濃い緑の芝生が好きな人もいれば、逆に薄い芝生の方が爽やかで好き!って人もいるでしょう。上の写真を見てどっちの色の芝生が好きかを選んでみてはいかがでしょうか。
なお、答えですが
左が高麗芝、右がTM9です。
確かに右の芝生の方が濃いと思いませんか?
高密度の芝生を作りやすい
よりカンタンに高密度の芝生を作りたいのであればTM9を選びましょう。
なぜなら、TM9は高麗芝に比べて節間が短いので芝が密集して生えてきます。なので、葉と葉の間が短いので高密度の芝生を作りやすい、ということです。
もちろん、これも芝生の成長によって大きく左右されてしまいますし高麗芝でも上手に育てると高密度の芝生を作れます。ただ、高密度の芝生をより作りやすいのはTM9なのです。
以上がTM9の育て方と成長記録、そして特徴・メリットでした。
成長記録の方は随時更新していきますので、気になる方はちょくちょく覗いてみてくださいね。
TM9は先祖返りに注意!
TM9の手入れで特に注意をするべきなのは「先祖返り」という現象です。
何かと言うと、TM9を育てているのにその同じ場所からTM9ではなく高麗芝のような太い葉の芝が生えてくるという現象です。TM9はもともと高麗芝を品種改良して開発された品種ですが、改良される以前の姿に戻ってしまう。これが「先祖返り」です。
TM9の特徴と言えば「きめ細やかで美しい葉」ですが、その中で高麗芝のように太い葉が生えてくるとかなり目立ってしまいますし、何よりも景観が著しく損なわれてしまいます。高麗芝が美しくないというワケではないんですが、フカフカで柔らかなTM9の中にゴワゴワの芝が混ざるとやっぱり美しくない。見た目も触った感じもTM9本来の美しさからは程遠くなってしまいます。これが『TM9の先祖返り』。
そんな先祖返りが起こってしまうと、せっかくのTM9が台無しですよね。
TM9で先祖返りを起こしてしまうとそこから挽回するのは至難の業なので、できるだけ先祖返りを起こさない対策が必要です。
TM9の先祖返り対策
最大の予防策。それは「穂刈り」です。
なぜなら、TM9が先祖返りを起こす最大の原因は「穂」だからです。
TM9でも高麗芝でも、春や秋になると穂ができます。稲にも穂ができるのと同じですね。このTM9の「穂」から種子がこぼれ落ちてそこから発芽した芝はTM9ではなく品種改良前の高麗芝になる可能性があるんです。つまり、先祖返りの最大の原因は穂にあるので、春や秋に穂がついているのを見つけ次第すぐに刈り取ってしまうのが一番の予防策なのです。
もし、「先祖返り」を見つけた場合。
主な対策は2つです。
対策その❶は先祖返りしている芝をランナーごと切り取ってしまうという作戦。芝はランナー(ほふく茎)を伸ばして成長して芽を生やしていくので、そのランナーごと除去してしまうということです。もちろんランナーは地中に埋まっているので、どのランナーを切り取ればいいのかカンタンに目で見えるものではありません。地道に作業するしかなさそうですね。
対策その❷は除草剤で枯らせてしまうという作戦(荒療治)です。もちろん、先祖返りした芝だけでなく周りのTM9も枯れてしまいます。その覚悟があるのなら芝を枯らせる除草剤『ラウンドアップ』などを使うことを検討しましょう。繰り返しますが、ラウンドアップを使うと先祖返りした芝だけでなくTM9も枯れてしまうので、できるだけ先祖返りの被害が小さいうちに始めることをお勧めします。